覚えられない症候群から脱却！ スケジュール管理とマインドセットで成績アップ

現在私立文系の高校2年生の女の子。
中学受験の頃から、指導をさせていただいており、中学受験成功後は、英語以外の4教科を中心にずっと指導をしておりました(英語は塾通い)。
その子の英単語のテストが、私の指導で、当初の3割(高1で20点満点中6,7点)から大幅に上がって、8割(高2で30点満点中24点)とれるようになったお話です。

もともと好きなことや得意なことはどんどんする子ですが、スケジュールを立てたり、要領よくやるのが苦手な子なので、好き嫌いがはっきりしていました。
とくに覚える系のことが苦手で、中学の時から、副教科の定期テストや英単語などを苦手にしておりました。
そのため、覚えものにアレルギーがあり、そもそも勉強しないという悪循環に陥っていました。

この4月に高2に進級するにあたり、小テストの種類が大幅に増え、英単語、英熟語、古典単語、漢字、日本史と毎週小テストに追われる日々になりました。

中学受験で合格したので、6年間を通してその子の大学での志望校合格を目指して、ひとつひとつ苦手なところを払拭し、得意なところを伸ばしていくために、指導しておりました。
教科指導はもちろんのことながら、私がいないときにどれだけ自分で勉強できるかが大切だと思っております。

この子には、まず中学の定期テストで、苦手なスケジュール立てるところから始めていきました。
自分でスケジュールを立て、そこに向かっていくことができれば、私は主に毎週モチベーションと進捗管理をしながら、わからないことを中心に指導をしていくことができるようになります。

そんなこんなで、定期テスト期間中のみ、スケジュールを立てて勉強をしていたのですが、高2に上がって、
「先生、覚えることがいっぱいあるどうしよう…」
と、相談がありました。

話を聞くと、毎週決まった時間に小テストが5つもあるとのことでした。
そこで、定期テストの時だけやっていたスケジュール管理を毎週することを提案しました。
また覚え物が不得意だったのため、

　「高2の1年は大学受験のために腹を括って覚えよう。」と話して、
　「行きたい大学に合格したときのイメージはどう？」
　「行きたい大学に不合格したときのイメージはどう？」

などと将来の自分のなりたい姿を想像してもらいつつ、苦手なものに取り組むマインドセットをして、スケジュール管理の同意を得て本人と作成していきました。

すると、4月中に2回英単語テストがあったのですが、22点，24点と今までの3割ほどの点数と明らかに違う結果が続いています。
また、日本史の10分テストでは、20点満点中20点、19点と平均点が12-13点の中、かなりの好成績を残しています。

先日、その点数が上がった理由を一緒に振り返ったのですが、
　「去年まで、スケジュール立ててないから、英単語のそもそもほとんど勉強しなかったし、してもどうせ上がらないやと思ってちゃんとやってこなかった」と言っていました。

そこで、私は「今はどんなマインドで勉強しているの？」って聞いたら、
　「いつ何をやるかが大体決まっているので、勉強にすぐに取り掛かれるし、なんか覚えていく過程が少し楽しくなってきた。」と

　「〇〇ちゃんは、覚えることを前向きにとらえられるようになってきたの？」
　「そうそう、それあるかも。」

というやり取りをしました。

この状態に行きつくまでは、なかなか大変ですが、その意識が変わったおかげで、この一年、結果を出すための準備が徐々にできていくと思っております。

　勉強は本人のやる気だけで、結果が全く変わってくるのです！ やる気を持って勉強をしなさい！といってもやる気って持てませんよね。大切なのは、本人がやる気を持てる環境を周りの大人がどう作り出していくかです。